羊には捨てるところがない。肉も血も皮も骨も全てに用途がある、といった感じで「◯◯には捨てるところがない」というのを時々聞く。そして、ジーンズも捨てるところがなく使えるんじゃないかなと思う。履かなくなったジーンズの縫い目をほどいていてそう思った。
分解されたポケットも、ベルトループも、チャックも、日焼けしてないのでそこだけ色が鮮やかな縫い代もまだまだ使えそうだ。この間スケジュール帳のカバーを作ったけど、履きこまれたデニムの風合いがいい。ポケットを剥がした部分の日焼けや、着ていたときの癖でできた色褪せやシワ。ペンホルダー部分に使ったパッチの模様は少しはげてる。しっかり履きこまれたジーンズは出来のいい絵画みたい。
「捨てるところがない」と書いたものの、まだまだほんとになんにも捨てませんと言えるほどに使いこなせるわけじゃない。でも本当にこの生地を見てるとそんな気になる。ペンケース、折りたたみの傘用袋、ノートカバーと今まで作ったものはなかなか使い勝手もいいし、見た目も好きだ。履けるならば直して履き続けたいけど、履けなくなったジーンズでのリメイクも少しずつ進めていこう。