お知らせ

ていれとつくろい、終了しました。
ブログは記録として残しています。

#111 大事にしたい物

100円で買ったコップが大事にできないで1万円のお椀が大事にできるのは何でなの、とかペットボトルは捨てれるのにステンレスのボトルはそう簡単には捨てれないのはなんでなの、と思った。今までは安く買ったものは直そうともしないし大事にできないから値段も高く高品質なものをと思ってたけど、値段が安いから大事にできないってちょっと変だ。

誰かが付けた値段によって自分がそのものの価値を何年も引きずってしまうっておかしなことやなあって今更ながらに思った。1000円のユニクロのTシャツでも、好きになってしまい繕ってまで着たいと思ったりすることがある。今まではそういう気持ちを大事にできないところがあったが、存分に大事にしてやろうと思えてきた。

手仕事の高い技術によって作られたものはやっぱりすごいなと思うし、使い勝手のいい道具も多いから大事なりやすいとは思う。でも、安くても大量生産品でも好きなものは好きだし直してでもずっと大事に使いたいようなものはある。

#110 充填式のペン

少し前の記事で製図ペンの話をしたが、使い捨てでない製図ペンを買った。ロットリングのイソグラフ(ペン先0.1ミリ)。カワチやナガサワ文具にもあったが、ネットで買うのが安かった。

使い捨てのものとの最初に気づいた違いがキャップの閉め方だった。使い捨てのものはカチッと音がなるまで押し込んで閉めるものだが、ロットリングのものは回して閉める。それぞれ、嵌合(かんごう)式と螺子(ねじ)式と呼ばれる。螺子式の方が気密性が高く乾きにくいらしい。
使い始めて暫くたった。使い捨てのものと違いペン先が痛んでくることもまだない。ペンを振ることでインクを送ることができるので、長い時間書き続けてもペン先のインクが少なくなってかすれてしまうということもなく使いやすい。使い捨てのものは暫く描いているとカスカスになってしまったりしていた。


使う頻度が多いならイソグラフがいいと思う。でもほっておいたらインクは固まってしまうようだし、使い捨てのものも結構インクが持つのでたまに使うくらいで、書き心地はそんなに気にしないというくらいなら、ステッドラーのピグメントライナーなどで十分なんじゃないかと思う。

#109 繕いものがいっぱい

酒を買いに行ったついでに酒屋の隣にある古着屋に寄ってみた。あるのはずっと知ってたのに入るのは初めてだった。

ちょっと疲れてたのでジーンズのコーナーだけ見ようとまずはレディースのコーナーへ。ダメージジーンズが結構多い。明らかにデザインとして破いたものが割とある。その中に、着てるうちに破けたであろうものや、デザインなのか着ているうちに破けたのか分からないものも混じっていた。

それと裂けたところや薄くなったところに布をあてたり、ミシンを掛けたりして直したものもあった。これも破れたから直したのか、そもそも直した感じのデザインにしたのかよくわからないものもあった。メンズも同じ感じだった。

こんなにも繕ったものや破れたものを売ってるのかとびっくりした。繕ってでも服を着たい人って結構いそう。

#108 稼働壁画の屏風

襖絵のことを調べているうちに屏風のことも気になりはじめた。図書館で工芸の本を置いてある棚で屏風(NHK美の壺)という本を見つけた。読んでいってなるほど「持ち運びのきく壁か」と思った。

襖絵も壁に書いてある絵だと思うけど、割と固定されてる。屏風は持ち運もできる、絵の描かれた壁。季節や用途に合わせて掛け替えが簡単。うちの障子の下半分は猫に破られた状態になっていて、そんなんなら障子はない方がいいかもと最近思い始めてた。本を読んでて、もういっそ外してしまって必要なときに屏風でも置いたらいいんじゃないかという気になった。屏風にも爪を立てる可能性は十分あるが。


何で見たのか思いだせないけど花見に屏風を持って行くっていうのもあったな。誰か今でも場所取りを屏風でやったりしないのだろうか。


日本は絵を飾る習慣がないから絵が売れないんじゃないかと思ったことはあるが、襖や障子、屏風のことを考えるとむしろ絵だらけじゃないかという気になってきた。

#107 腐ったり、伸びたり

外のコンポストに移す前に台所で溜めてる野菜くずがすぐに腐る。今まで何日かそこに溜めてたけどこれからは毎日出さななと思いながら水まわりを少し掃除した。生ゴミを出そうとコンポストの蓋を開けようとして、蓋の裏側にいてたナメクジを知らずに握りつぶした。びっくりした。動物の活動も活発になったようでどんどん分解されていく。

植物も庭に植えた豆のツルは毎日伸び、花が咲き、見が膨らむ。冬のゆっくりしたペースじゃなくなって慌ただしい。毎日の変化はほとんどわからないくないゆっくりゆっくり伸びてきたのに、最後はすごい速さで変化してあと1ヶ月もすると枯れていくのかと考えると面白い。

臭いにも、見た目にも変化が激しい。私はそんなことに毎日気を取られてる。

#106 一斗缶入油

一斗缶入の油が届いた。16.5リットル入りのぬか油だ。天ぷらにインドカレーに、うちは油をたくさん使うので購入を決めた。

重いから配達の人が玄関に置いてくれたままそこに放置してある。どうやって鍋に注ごうか・・・

ぬか油を使うのは初めて。天ぷらが美味しくあがると前に読んだことがあるので楽しみ。

#105 ご自由にお持ち下さい

郵便局に行く途中に通った家の駐車場に「ご自由にお持ちください」と書いてあるダンボールの空の箱があった。まさか空の箱を持って行ってもいいということではないだろうから誰かがもう中の物を持っていったんだろう。

そういえば火鉢もそんなふうにして置いてあったものを貰ってきたと聞いた。その火鉢をこの冬は使っていた。それは、あげた側にとっても貰った側にとっても幸せなことだな思う。


できるだけものを捨てたくないので、要らなくならないものを買ったり手に入れたりしたいと思ってるけど、手に入れたものが全てが要らなくならないなんてことは難しいなと思う。年齢や住む場所とともに必要なものは変わってしまう。その時に考えたのが、要らなくなるのは仕方ないこともあるから要らなくなっても誰かに貰ってもらえるようなものを使おうということだった。


この火鉢にもそういった質があったから、今ここで使われているんだなと思った。

#104 旅行気分

大阪に行った帰りに最寄り駅の一つとなりの木幡駅で降り、皮膚科によって帰ってきた。そこからならわざわざ電車に乗るよりも歩いて帰ろうと思った帰り道、旅行気分になっていた。

ここに住んで計1年弱は経ってるのに、家から歩いて20分かからないこの辺りの道を私は通ったことがなかった。住宅街は同じような道並みでどっちにいっていいのかわかりにくい。しかももう暗い。暗がりの坂がちな迷路だ。どうしてだか楽しくなってしまう。

ほとんど迷子になりながらも風景を楽しみながら帰った。ちょっと古い住宅街の道を照らす少し暗めの電球や、すりガラスの扉からもれる玄関の灯り。旅行に行ったときのような高揚感を味わった。

#103 布マスク

今週はずっと体調が悪かったが、今日の午後になって良くなってきた。最初は、くしゃみと鼻水が出るけど体は大してしんどくなかったから花粉症かと思ったけど、2-3日すると怠くなった。

くしゃみと鼻水がひどかったのでマスクをつけて仕事に行ってた。去年の秋に貰った布製のマスクだ。埃で頻繁にくしゃみが出てたのでマスクが欲しいなと思ってたら、たまたま友だちにくれた。

昼間はほとんどずっと鼻水が出続けてたときもあったけど、紙と違って水分を吸ってくれるので、垂れてしまっても安心だった。家に帰って洗ってまた使える。他にも、喉が乾燥しなくていい。別にこれは鼻水がでてなくても、保湿になる。

布のマスクは小学校の給食用のマスク以来だと思う。掃除のときの埃対策と、ちょっとした風邪ならこれで十分。

#102 臭い付け

仕事から帰ってきて家にコーヒーがなかった。終わらせられずに持ち帰ってしまった仕事をするのにどうしてもコーヒーが必要と思い焙煎を始める。焙煎自体はちょっと面倒くさいなと思うときもあるけど、焙煎したてのコーヒーは全然味が違う。それに、焙煎の後も長い間手や部屋に残る臭いが好き。コーヒーを挽いて入れる時とはまた違う強い香りだ。朝、焙煎したら手についた臭いが一日消えなかったりする。

こういうちょっと独特の臭いが結構好きだ。燻製をすると長い間漂っている煙の臭いや、焚き火をすると出るきつめの燃えカスの臭い。火鉢で火のついた炭は、1日中お香のように燃え続ける。手や服に残った臭いを思わず時々嗅いでしまう。

#101 ブロンズ継ぎ

そういえば大学の卒業制作の作品は椅子の修理したものだった、と仕事帰りに思い出した。

木製で所々に金属の部品が使われていた椅子の折れてなくなった脚、肘掛け、その他の抉れたり欠けたりしてしまった部分をブロンズで修復し使えるようにした。それを、作品として卒業展示に出品した。

見つけた時から既に脚も肘掛けも折れていたその椅子を卒業制作として直すまでに3-4回ほど、椅子に更にデコレーションをしたりするなどして他の作品制作にも使っていた。4年生になって、卒業後この椅子をどうしようと考えたときに椅子として使えるように修復しようと思い立った。

卒業してからの引越しを考えると、この椅子を持っていれるとは思わななかった。でも、愛着が湧いてしまった椅子を捨てるのが嫌だったし、そろそろ普通の椅子になって使われたらいいなという思いがあった。直せば大学に置いていっても使ってくれるはずだ。


ただ修理されただけの椅子を展示してどうなるんやと展示のときは思ったけど、意外と好評だった。展示後には買い手までついて、安心して卒業した。しばらくしてから、椅子の上ではよく猫が寝ているよ、連絡をくれた。

木製の椅子を木を継いで直すのではなくブロンズで継いだ。その理由は覚えていない。当時は金継ぎなんてしらなかったけど、今思い出すとニスが塗られただけの木の椅子にブロンズの黒光りは金継ぎのよう。

#100 古さアピール

日記が100回目に達しました。時々さぼってしまったけど3桁に乗って嬉しい。

4月から仕事で京都府立大学にちょくちょく行くようになりました。行く前にあの大学はボロい、汚いなんて聞かされてたけど言ってみると別にボロくも汚くもないただ校舎が古い大学。その古さのせいもあって耐震基準をクリアしていないそうなので、2年後には新校舎に移転するそうです。

古いといっても1949年に設置された大学なので一番古い建物でも60年くらいしか経ってないと思います。扉は木製、廊下は狭めそれに暗め、空調は効き難そうなど様々な違いはあります。和式のトイレも珍しくなったなと思いました。大学に行き始めてから何回かはそんなことも気にとめながら歩いてたけど、もう気にしなくなってきた。

通い始めてから2週間程経ちましたが、もう誰も大学がボロいという話はしなくなりました。ボロい、汚いなんていうのも大学アピールやったんかなと思いはじめてます。

#99 御釜活躍中

今年二月の末に買った伊賀土楽鍋・織部釜」でご飯を炊き続けてます。今日も明日のお弁当のために八合を炊飯。この御釜でご飯を炊くと音が面白い。沸騰する前からごろごろと音が聞こえてくる。そろそろ沸くんかな、まだかいなとか音を聞いてると考える。音が聞こえ始めてもまだ暫らくは湧いてくれないって知ってるのに。


蓋が重いから中の圧力が結構上がってるんだと思う。一度沸騰前に我慢できなくなって蓋をずらすと、思いもよらぬ勢いで蒸気が上がってきてびっくりした。

二ヶ月ほど使って、木の蓋は大分変化した。木の水分がとんでいってるのか木目が浮き出てきた。色も最初の白木の頼りなさがぬけ少し茶色が濃くなってきた。御釜の方もコンロで焼かれている底の色が変わってきた。貫入はまだ見えてこない。これからどうなっていくんやろう。楽しみ。

#98 忘れ物市@近鉄百貨店桃山店

近鉄百貨店桃山店(momo)に行くとたまたまJRや私鉄の忘れ物販売をしていた。忘れ物市は初めて。電車の忘れ物といえば傘というイメージしかなかったが割といろんなものがある。時計、携帯の充電器、上着、財布、ボール、ぬいぐるみ、筆記具、他の様々な小物やもちろん大量の傘。鞄は背負うものはほとんどなく手持ちのものがたくさんあった。リュックが欲しかったんやけどいいものは見つからない。残念。リュックはあまり忘れないみたい。

パスケースや名刺入れもたくさんあった。名刺入れは革や皮加工の道具を買って作ってみたいと思ってたけど、いろいろ見てるうちに買うことに決めた。使い込んだ感じの恐らく革であろうものが150円から300円くらいでたくさん。250円のちゃんとまちも付いた茶色のものを購入した。


名刺なんてやっと持ち始めたばかりなのに、いきなり年季が入ったものを持つと身の丈に合わないような気がしてどぎまぎしてしまう。自分と道具が同じところにいてないような気分。高くても使いにくくても新品が欲しくなるのは、新しい道具を持っていることで道具の使い方に不慣れなことを誰かに分かって貰いたいってことかなと思った。


忘れ物市は4月18日(水)までやっているそうです。名刺入れが欲しい方にはお勧めです。

#97 冬のお供の躍進

そういえばこの冬は湯たんぽを使わなかった。足が冷えるのでこの何年かは寝るときの必需品になっていた。こたつに入れてる使うこともよくあった。今年は火の付いた炭入れて暖を取る豆炭行火(あんか)というものを使っているので湯たんぽの出番がなかった。

湯たんぽは10年ほど前に初めて使った。「湯たんぽが欲しい」と母に話すと「今時、そんなものどこに売ってるんや」と言いながらも近所の金物屋で見つけてきてくれた。でもその会話を思い出して、あれ湯たんぽってあまりどこでも売ってるものじゃなかったのかなと思った。


この10年で湯たんぽはどんどん身近なものになったようだ。ホームセンターに置いてあるし、雑貨屋さんのようなところでも売るようになった。プレゼント用になんていうもの聞いたことがある。


どこで手に入れたらいいのかよくわからなかった湯たんぽが今はいろんなところで買えるというのは不思議な気がする。もしかしたら当時も同じくらいあったけど知らなかっただけなのかなとさえ思える。どっちにしても、湯たんぽは良い道具だ。

#96 魚の目

魚の目になってしまった。足の薬指になにかできているなと思いながらも病院に行かずに放っておいたら、靴を履いて歩くととても痛むようになってしまった。病院にいくと魚の目だとわかり削ってもらった。

薬指と小指が当たってみたい。そう言われて、靴があってないんだろうな思った。もっと歩いていた時期でも魚の目になったことはないし、なんだか靴が窮屈だなと思うことが最近ちょくちょくあった。このまま同じ靴を履いててもまた痛くなるなと思い、とりあえずこのところよく履いていたブーツとスニーカーを辞めて他の靴を履いてみることにする。でも、この靴も古いし冬用なので他の靴を買わないといけなさそう。


前から革靴が気になっていたのでその購入の検討しようと思う。足にあっていて、壊れにくくて、修理できる靴が欲しい。

#95 家前のお店

静かな家の中にいるといろんな音が聞こえてくる。最近面白いなと思っているのが石油売りのトラックや廃品回収車などからのスピーカー音。一日家にいると結構な頻度でこういう車が走ってくる。その車は移動しながら路上で商売やってるのかと考えると楽しくなってきた。他にもこのあたりだと豆腐屋、たまにラーメン屋が来てるみたいだ。

その車が通っているときには家の前はお店だと思うとワクワクする。この冬に初めて灯油を買った。家の灯油がなくなっても寒波のせいでここに来るまでに売り切れてしまうのか、なかなかこの辺りまで来てくれないトラックを何日間か待っていた。今日は売り切れないでここまで来てくれと時々気にかける日々。約束したわけでもないのに、ここまで信用して待っていられるのかと不思議に思った。


店舗はないけど十分お店だ。ちょっと不定期な休日と開店時間。だから開店時には、ちょっと大きな声で今開いてるよと教えてくれる。

#94 季節が変わるよ!

この2-3日ですっかり暖かくなった。この週末までは必要だった暖房器具はもう冬まで使わないかな、使わず済んだらいいなと思いながら温かさで体が軽くなる。今まで2階の小さな部屋で縮こまって書いていた日記も1階の居間で書くようになった。

炊いたご飯をおひつに1日入れっぱなしにしたりすることもそろそろできなくなる。生ゴミ堆肥もどんどん臭くなる。洗濯物も1日で乾く。いろんなことのスピードが上がっていく。


そういえば、おひつやお釜と迎える春は初めてだ。夏から秋、冬という変化はいろんなことがスローダウンする気がずるけど、冬から春はスピードアップ。腐っちゃったり、日にあてて乾かしすぎちゃったりすぐしてしまいそう。道具の変化に対処できるかな。

#93 仕事を始めた

4月から働き始めて少し慌ただしくなった。1週間が経ったけど、家で一人取り残される事になってしまった猫もそんなに怒ってはいないようで安心した。寂しかったんだよ、という顔をしながらも家に帰ると喜んで出迎えてくれるので嬉しい。

生活が大きく変わったので使う道具がどんな風に変化していくのかなと思ってる。まだ大して変わったように思わないけど、良い鞄と靴が欲しくなった。前から欲しかったのもだけど使用頻度があがったからどんどん欲しくなってくる。鞄は丈夫で背負えるもの。靴はサイズのあった革靴が欲しい。

それと名刺入。ちゃんと名刺を持ったことがなかったので新しいものが必要。名刺入は皮で作ってみようかなと思ってる。皮加工は全くしたことがないけど、調べて挑戦してみたい。

#55 オレンジ


#92 モレスキンスケッチブック

この絵日記の絵を描くノートにはモレスキンのスケッチブックを使ってる。もう3冊目に入っているが結構お気に入り。紙が厚いので今使っているペンで裏うつりすることはないし、描き心地もいい。持ち運びに丁度良い大きさで毎日描いてる絵日記という雰囲気もでるので好きだ。でも、持ち歩いているわけではない。

最近は他にもメモをとるようにモレスキンの無地のノートを買ってみたが、こちらは万年筆の書きごことが悪いのと、ノートとしては少し小さいのとで途中で使うのを辞めてしまった。


でも、モレスキンで好きなのは使い終わったあと全部一緒に並べて起きやすいことだ。四角い形が積み木のようで、モレスキンはモレスキン同士で一緒にためておきたくなる。そして、その背表紙を見かけると手にとってみたくなってしまう。ほかのスケッチブックだとあまりそういうことは起こらない。なんだかかわいい後ろ姿に惹かれているのかもしれない。

#54 日の丸構図


#91 ジーンズを再繕い



少し前に実家の荷物の整理をして、何年か前に繕ったジーンズを見つけた。おしりの部分が薄くなっていたので、内側から広範囲にあて布をしてミシンでザクザク縫ったものだ。あんまり考えずにやったから、あて布がツッパてたり弛んでたりで着心地が悪いとかっこわるいのとで結局あまり着なかった。

そのあて布を全部取ってしまい、薄くなった部分を運針で補強することにした。まだ破けていたわけではないのあて布はなしにする。2-3ミリ幅の縫い目で10センチ程縫うと、今度はこれも2-3ミリ幅をとり縫った線に平行に逆向きに縫っていくということを繰り返し補強していった。これで暫く安心してはける。新しく細かい縫い目を入れたから、履いてるうちに破れてしまってもすぐに穴が大きく広がってしまうことはない。ついでに、小さな穴が開いていた膝も同じように補強した。


明日は、このジーンズを履いて出かける。数年ぶりの復活。なかなか嬉しい。

#53 こどものころからの記憶


#52 遺跡


#90 死んでも使ってくれるかな

去年、実家にあった古着を整理したときに、曾祖母(もしかしたら祖母のかもしれないが)の服が出てきたので貰っておいた。普段着の着物の上に羽織るようなもので作務衣に似た形の服を、この間初めて着た。

曾祖母の服を着るのが嬉しいとかいうことは全くないが、この服は着ていて心地いい。曾祖母は十数年前に亡くなった。少なくとも10年以上前に作られたこの服を今だに着たいと思う人がいるんだから凄いじゃないかという気になった。私の服や持ち物で誰かに進んであげれるようなものってなかなかない。


祖母は桐の箪笥を持っている。祖母が死んでもそれを誰かが貰って使ってくれたらいいのにと考えているみたいだ。私はそこまで考えれるものは持っていない。


例え毎日不満なく使っていてような道具でも、自分が使えなくなったときに誰か使って欲しいと思えると思えるものは意外とない。でも、そんな風に思えるものを持ってたら楽しいんじゃないかと思う。自分の持ち物の中にそんなものを増やしていきたい。

#51 流れだした


#89 金つぎされた陶器のような繕い

金つぎ屋のサイトを見ていると、ティーカップの金つぎの見本写真が載っていた。西洋のものを金つぎで直すとはと少し驚いたが、やっぱりきれいだ。でも、欧米の人が見るとこういうものってどう見えるのだろうか。壊れたものをわざわざ壊れたことがわかるように直し、これがいいんですと言い切ってしまう。これはかなり特殊なことなんじゃないかと思う。

カナダに住んでいたときに、カナダ人はすり切れたTシャツや服を平気で来て街中を歩いているのを発見して嬉しく思った。日本人なら「汚いから捨てなさい」と言われてしまいそうなものを堂々と着る。そんなにぼろぼろになっても着るのに、繕ったものは見たことがなかった。もしかしたら衣服を直そうとはあまりしないのかもしれない。

汚れやほつれを異常に嫌がり、それを見せたくないから服を着なくなったり、繕ったりする日本人のやり方がいいなと思えるようになってきた。汚らしいからと着なくなって捨ててしまうのは嫌だけど、気に入ったものを長く使うための繕いはかっこいい。

今までちょっと嫌だと思っていた、過剰なほどにきれいに見せないと思ってしまう思考の中に実は私がいいと思えることが潜んでるんじゃないかと思えてきた。もしかしたらものを大事にすることや、長く使おうとすることと繋がっているのかもしれない。陶器の金つぎのように、服も繕いたいと考えて、いろいろな繕いの方法を試している。金つぎの陶器のように、繕われた服がかっこよく見えたら楽しいなと思う。

#50 敷き詰める


#88 繕いたくなるもの

繕いものを少しずつだかほぼ毎日続けている。最近は1つシャツを繕うのに何時間も何時間もかけたりしてて、ちょっとやり過ぎかと思う。これなら新しい服を手作りしたほうが早いのに、わざわざ繕ってしまう。繕いがひつようなほどすり切れるまで着る服だから直したい。

金つぎも面白い。あまり詳しくはしらないけど、これだって直すより作ったほうが早いんじゃないのかと思う。それでもわざわざ直したいようなお椀やお皿はやっぱりある。いくつかは数千円払っても直してもらいたいものが思い浮かぶ。

今、直そうか迷っているものがある。底のゴムが劣化している靴だ。これは自分では直せない。修理屋で値段を聞くと1足で最低5250円はかかるとのことだった。この靴の価格もだいたい同じくらい。割と気に入っているので直そうと思ったけど、少しサイズがあっていないという点で迷い始めた。そして、なんで直したいかどうか迷うんだと不満になる。でもその不満はその靴そのものに対する不満なんだなと思った。手間やお金をかけてまで繕いたくない理由がはっきりしていると、次にどういうものが欲しいのか少しわかったりする。

#49 波打つ


#87 買い替え時

2年ほど前に買ったリュックサックがもう買い替え時になってしまった。プラスチックの裏地がボロボロと剥がれだした。日焼けした表面の色もかっこわるい。これの前に買ったものは中学生の頃から10年以上使ったから、それに比べるとかなりの安物を買ってしまった。

最近は丈夫で長持ちするリュックが買おうと思いつつも、どんなのを買えば満足できるのかわからずにじりじりと時間が経っていく。毎回ぼろぼろになってしまったリュックを使う度にそのことを思い出し、外出すれば人のリュックをじろじろ眺めながらどんなものが好きなのかなとまだまだ考えている。


欲しいと思ってから何ヶ月も買えないことが多い。本当に買い物下手。いい道具で生活が楽しくなることもあるんだからもうちょっと早く買えたらいいのにと思う。でも、買い替え時というのは私にとってはやっかいなものなので、なるべく減らしていこうと思う。

#86 Tipuaに行ってきた

布ナプキンなどを販売しているtipuaのお店に行ってきた。お店は大阪鶴橋駅から5分くらいのところにある。私が布ナプキンを知ったのがこのお店がきっかけ、結局2年くらいは知っていたのに使うことは考えなかったけど昨秋から使うことにしたのはその時に話を聞いていたからだと思う。

その日は夜用がもう一枚欲しかったのでそれを買いに。買ったのは羽つきハンカチタイプLサイズ。ついでに気になってたことをお店の小野さんに少し質問した。


布ナプキンの寿命を聞くと、1回の生理で5回くらい使うような普通の日用のもので5年くらいだという。夜用なんて1、2回しか使わないからいったい何年使えるんだろうと思った。それと、冬はやっぱり水温が低くいから汚れが取れにくいのか聞くと、そうなので40度くらいのぬるま湯で洗うのがいいとのこと。体温くらいのお湯が取れやすいらしい。アルカリウォッシュもしっかり使って洗うといいみたい。
気になってたことが聞けたのですっきり。

#85 すり切れてなくなってしまうまで

実家の昔の自分の部屋にいとこが住むことになったので、荷物を全部片付けてきた。2年以上前に実家は出ているのに、本や服と結構な荷物があった。なんでこんなもの買ったんだ、なんで貰ったんだと思えるものがいっぱいでてくる。その時はいると思ったんだし仕方ない。Tシャツなんて死ぬまでの分はあるんじゃないかと思える。少しずつ着ていこうと、とりあえず全部運んだ。

最近まで、今使い道が思いつかなくてもものはある方がいいと思っていた。粗大ゴミを見に行くのも好きだったし、知り合いがなにかくれると言えば結構もらっていた。やっとこの頃、要るものと要らないものの区別をつけ始めたようで、拾ってくるのも少なめになり買うのは格段に減った。

ものをなるべく捨てたくないというのは小さい頃から思っていたことだった。それをゴミを使ってみるとか、人が要らなくなったものを使うとか、ということで満足させようとしてきたなと思う。それはあまり上手く行ってこなかった。気に入ってないからあんまり使わなかったり、そのまま放置されて結局捨てることになることになってしまってたから。


捨てたくないんだったら、すり切れてなくなってしまうくらいまで使いたいと思えるものを探してずっと使い続けるのが一番いいのかなと思い始めた。ずっと使いたいと思えるものなら、買ってもいいし、拾っても、貰ってもいいとは思う。

#84 図書館のような本屋

こないだジュンク堂梅田店に行ってきた。できてまだ1年と少しの新しい店舗だ。この本屋が好きで梅田まで出るとたいてい行ってしまう。昨日は2時間ほど時間があったのでそこで過ごすことにした。平日の夜はそのあたりは人もそんなに多くないようでゆっくり本を楽しめた。

料理のコーナーに行ってインドカレーの作り方を調べ、写真のコーナーに行きいろんな作家の本を手にとって見た。人から名前を聞いたものや、美術手帖で紹介されていたものなど色々見たが、一番気になったのがTokyo Nobodyという写真集だった。誰もいない建物だけがある東京の写真集だ。その写真の不気味さで福島のことを思い出した。生活感がある土地に人がいないのはとても不気味だ。


その後ユリイカを読んでいたら疲れてきたので、椅子に座って読むことにした。この本屋には椅子も置いてある。まるで図書館のようだと思った。昨日は何も買わずに帰ったけど、最近本はほとんどここで買っている。
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