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ていれとつくろい、終了しました。
ブログは記録として残しています。

#101 ブロンズ継ぎ

そういえば大学の卒業制作の作品は椅子の修理したものだった、と仕事帰りに思い出した。

木製で所々に金属の部品が使われていた椅子の折れてなくなった脚、肘掛け、その他の抉れたり欠けたりしてしまった部分をブロンズで修復し使えるようにした。それを、作品として卒業展示に出品した。

見つけた時から既に脚も肘掛けも折れていたその椅子を卒業制作として直すまでに3-4回ほど、椅子に更にデコレーションをしたりするなどして他の作品制作にも使っていた。4年生になって、卒業後この椅子をどうしようと考えたときに椅子として使えるように修復しようと思い立った。

卒業してからの引越しを考えると、この椅子を持っていれるとは思わななかった。でも、愛着が湧いてしまった椅子を捨てるのが嫌だったし、そろそろ普通の椅子になって使われたらいいなという思いがあった。直せば大学に置いていっても使ってくれるはずだ。


ただ修理されただけの椅子を展示してどうなるんやと展示のときは思ったけど、意外と好評だった。展示後には買い手までついて、安心して卒業した。しばらくしてから、椅子の上ではよく猫が寝ているよ、連絡をくれた。

木製の椅子を木を継いで直すのではなくブロンズで継いだ。その理由は覚えていない。当時は金継ぎなんてしらなかったけど、今思い出すとニスが塗られただけの木の椅子にブロンズの黒光りは金継ぎのよう。
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