小学校1年生から使っていた携帯用のイーゼルを持っている。油絵を習い始めたときに買ってもらったもので、それから高校を卒業するくらいまでは度々使っていた。あちこちに油絵の具が付着し、油のシミもある。たたんで固定するときに使う皮のベルトもとうとう切れた。そのイーゼルを処分することに決めた。
実は長いこと使っていない。金具の歪み・緩みがあること、もともと携帯用であることなどの理由で安定性が低く使いにくい。外で絵を描くようなこともないし、家でもイーゼルを使うよりは机で描くことが増えた。
引越しを何度か経ても捨てられなかったイーゼルの処分を決定するのは大変だった。なんだかとてもしんどい気分になる。画材道具はどういうわけか私には処分しにくいもの。
でもそれを決めてから何日か経って、今度はすがすがしい気分になってきた。もしかしたら、その使いにくイーゼルを何とか使わないと、と見る度に考えていたのかもしれない。