「ていれとつくろい」をやっていると、「ていれとつくろい」に
飲まれてしまうことがあって、好きでない手入れや繕いを
好きだと思い込んで、やらないといけないと思い込んで
やってしまったりする。
好きか嫌いかわからないけどやってみる、みたいなこともある。
好きな手入れもあり、自分がやると思うとそうでもない
手入れもある。
そんなことに意識的になってきた。
じゃあ、なんで「ていれとつくろい」なんてやってるのよ
と自分でも思ってしまい、趣旨を読みなおす。
僕たちはたくさんの道具を使って生きています。
その道具たちの多くは今、こんな一生を送っています。
「買う、使う、みすぼらしくなる、壊れる、捨てる」
それを
「買う、手入れして使う、壊れても繕う、馴染んで深まる」
に変えていきたいのです。
道具も人も育っていく。
そんな楽しさを伝えていきたいと思います。
「そんな楽しさを伝えていきたい」とある。
そうそうこれだと思う。
手入れと繕いの方法やコツを伝えようとしたわけではない、
そういうことを伝えたい、そして伝えることもあるけれど
わざわざ口に出して言いたいことは楽しさとか心地よさとか、
そのていれとつくろいが楽しくなる生活の全体性だったりする。
好きな手入れ、そうでもない手入れが
あってそれは自分の生活全体の状況によって変わる。
なんで好きでないのか考えて、考えることも面白い。
他の部分をちょっと変えることで、やりたくなかった手入れが
楽しくなったりする。
たいしてしたくもない手入れや繕いを、
楽しいと思い込んでやってしまいそうになる。
そんなことをやっても、楽しくないのは確かだし、
だから伝わってしまうことは楽しさではなく、
ちょっと無理している自分の姿なのかもしれない。
【絵日記#203】眠たくてもブログを書きたいことと、金継ぎをやめようと思うこと。
の続きのような記事でした。